【スパイス世界史】15~17世紀 大航海時代

【スパイス世界史】15~17世紀 大航海時代

マルコ・ポーロの著書「東方見聞録」により、多くの冒険者がスパイスだけでなく、金、絹などの宝庫とされるアジア諸国を目指すようになった大航海時代。特に有名なのがポルトガルで航海術を学んだイタリア出身のクリストファー・コロンブスです。彼も実はスパイスとは縁がある人物でした。

コロンブスは、カリブ海にあるリーワード諸島のマリー・ガラント島で、クローブの芳香を漂わせる葉を持つ木を発見したとされています。それは実際にはオールスパイスだったとされていますが、夏季(6~8月)に実がなる事から、コロンブス一行が到着した11月には既に実は付いていなかったので、ヨーロッパにおける最初の発見者とはなりませんでした。それでもコロンブスは、アメリカ大陸固有の唐辛子をヨーロッパに持ち帰ったとされており、それは後の世界の食文化にも大きな影響を与えるようになりました。

唐辛子のイメージ

大航海時代は、ヨーロッパ各国がスパイスの原産地を独占しようとする動きにエスカレートして激しい争奪戦となり、いわゆる「スパイス戦争」を引き起こすまでになりました。特にポルトガル、スペイン、イギリス、オランダの四か国の戦いは熾烈なものとなっていき、最終的には植民地と言う形で落ち着く形になりました。

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《【スパイス世界史】バックナンバー》

●「東方見聞録」とスパイス

●スパイス交易(香辛料貿易)

●ローマの黒色の金

●紀元前の世界(ローマ、ギリシャ、中国)

●古代エジプト

●スパイスの起源

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