カレーライスの新ジャンル「スパイスカレー」が誕生してから、お家で本格的なカレーを作る方は増えて、スパイスの知名度・需要も高まっています。
しかし、スパイスの分量やバランス、入れるタイミングなどが風味を大きく左右します。「数あるスパイスの中からどれを使ったらいいのか」「どのタイミングでどのスパイスを使うのか」といった悩みもまた多いもの。
そこでスパイスカレー作りに定番のスパイスたちの使い方と選び方を6シーンに分けてご紹介します。
※記事で紹介しているスパイスは、現時点で「SPICE KINGDOM」商品ラインナップにないもの(商品化検討中のものも含む)を含みます。予めご了承ください。
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【シーン②】「具材を炒める前」に使うスパイス~テンパリングとスタータースパイス~
具材を炒める前に、まずは油でスパイスを炒め、油にスパイスの香りや風味を移す事を「テンパリング」と言います。そして、「テンパリング」で用いられるスパイスを「スタータースパイス」と呼び、主にホール状のスパイスを使います。
「スタータースパイス」として使われるスパイスには、クミン、カルダモンなどがあります。
《おすすめ定番スパイス》
●クミンシード
クミンの種子をそのまま乾燥させたスパイスです。強い香り、ほろ苦さ、若干の辛味を持っており、カレーはもちろん、炒め物などにも広く使われる事から、ポピュラーなスパイスの1つと言えます。
●カルダモンホール
「スパイスの女王」とも呼ばれ、柑橘系を思わせる爽やかな風味が特徴的なカルダモン。ホールの状態では外皮が硬いので、潰すなどして使うと良いですが、潰すことでより香り高さを感じられます。様々な品種がありますが、一般的に用いられるのは緑色の「グリーンカルダモン」です。
●コリアンダーホール
ほんのりと甘い香りが広がる、粒上のスパイスです。他のスパイスとの相性が良く、ある程度の量を入れても味に影響が出にくいので、全体の調整役として重宝されることが多いです。葉の部分は、日本でブームになったハーブ「パクチー」になります。
●唐辛子/レッドペッパーホール
辛み成分であるカプサイシンが豊富なスパイスで、カレーでも、「1辛、2辛、3辛…」と言った辛味付けとしても欠かせないスパイスの一つです。激辛で有名な「ハバネロ」や「ジョロキア」などを初めとして様々な品種があり、辛さの度合いは品種によってそれぞれです。
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※テンパリング後にホールスパイスは取り除くべきか?
これに関しては、「好みによって分かれる」と言えます。
テンパリング後にスパイスを取り除いても問題はありませんが、テンパリング後もスパイスには香りは残っていることもあるので、その全てが油に移り切っているとは限りません。
焦げてしまっていなければそのままフライパンや鍋の中に入れておき、完成まで煮込み続けたほうが、香り高く味わい深いカレーに仕上がります。
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《過去の記事》
●シーン①【下ごしらえ】で使うスパイスは こちら