【スパイス世界史】「東方見聞録」とスパイス

【スパイス世界史】「東方見聞録」とスパイス

アジアの地理・歴史・風土・諸民族の風俗習慣などを克明に記録し、ヨーロッパに伝えた書物と言えば、あの有名なマルコ・ポーロが書いた「東方見聞録」です。このマルコ・ポーロも、スパイスを世界に広めるきっかけとなった人物の1人とされており、東南アジアのモルッカ諸島など、新たなスパイスの産地の情報を初めてヨーロッパに伝えたとも言われています。

それまでヨーロッパにおいて、入手が困難だった「胡椒」「ナツメグ」「クローブ」「シナモン」は特に貴重品とされており、アラビア商人から手に入れるしかありませんでした。

「東方見聞録」はラテン語、ヨーロッパ各国の言語に訳されて、ヨーロッパ全土へと広まっていき、15世紀末からはコロンブス、バスコ・ダ・ガマ、マゼランといった多くの冒険者達を大海原へと旅立たせるきっかけになった書物と言われています。モルッカ諸島は、スパイスの産地と知られるようになってからは、「香辛料諸島/スパイス諸島」と呼ばれたりもしました。

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