スパイスを美味しく使うコツがあります。その中でもスパイスの形状(業務用スパイスの世界では粒径とも言います)による風味の違いがあります。加工していない状態のホールから、砕いた状態の粗挽き/コース、そして細かく粉砕したパウダーでの使い方があります。
一般的には、粒径が大きくなると香りが飛びにくく、色合いや形などで見た目にも特徴が出ますが、辛味や苦味は弱く感じる傾向があります。
一方、粒径が小さくなると香りが飛びやすくなり、細かくパウダー状になっていくため、見た目は色以外は特徴が出にくくなりますが、辛味や苦味は強く感じる傾向があります。辛味や苦味を強く出したい場合には、パウダーにして使うと良いでしょう。
このスパイスの形状(ホール、粗挽き/コース、パウダー)は、料理の内容や目的に合わせて選ぶ事が重要なポイントとなります。
●ホール
煮込み系などの時間をかけて仕込む料理にはホールを用い、風味をじっくりと加えるのがおすすめです。
●パウダー
粉末状のパウダーは、肉や魚の臭み消し(マスキング)に使ったり、カレーを芳醇な香りに仕上げる際にぴったり。
●粗挽き/コース
粗挽きは、料理の仕上げの際に一振りすると香りが立ちます。特に「ブラックペッパー(黒胡椒)」だとイメージ付きやすいと思います。
※スパイスのフレッシュさを損なわない様にするために、使う直前にホールからミルで挽くというのもテクニックの一つです。挽き具合によって香り立ちも変わってきます。