スパイスの職人集団|KISのスパイス製造のこだわり

スパイスの職人集団|KISのスパイス製造のこだわり

日本は食品衛生規格が厳しいため、各種食品の原料となる業務用スパイスに求められる衛生規格も厳格です。その衛生規格を満たすための条件が必要になります。

①そもそも何故スパイスには殺菌が必要なのか?

KISでは、もともと業務用としてスパイスを取り扱ってきたので、スパイスの原材料の多くを東南アジア・インド・アフリカ諸国などから輸入してきました。これらは原材料の状態では土壌微生物が付着していたり汚れていたりすることもあるので、日本で業務用の食品原料として様々な食材と一緒に使用するためには衛生規格を満たさなくてはなりません。そのためにはスパイスの原材料を殺菌する必要がある訳です。

②スパイスの職人の見せ所・こだわり「原体殺菌」 「蒸気圧殺菌」

一言で殺菌と言っても、食品に対してですから、当然ながら薬剤を使用することもできません。ではどんな殺菌方法を用いるかと言うと、「温度」「圧力」「時間」を組み合わせた「蒸気圧殺菌」という方法になります。

スパイスを殺菌するためには、一般的には細かく粉砕してから最終工程で殺菌を行なう「粉体殺菌」が主流となっています。しかし、この方法は表面積が広がることによって効率的に殺菌することはできますが、スパイスの命である「香り」や「色」が損なわれやすくなってしまいます。

スパイスの命、それは「香り」「味」「色み」であり、これらを高いレベルで維持し、そして食品として安心して口にしていただき、幸せになっていただく』

このミッション遂行のために私たちKISでは、「香り」や「色」が損なわれにくいながらも安全性が高く、かつ効果的・理想的な殺菌方法として、加工前の状態で殺菌する「原体殺菌」のやり方で、かつ高温高圧条件下での「蒸気圧殺菌」を採用しています。そして、殺菌後に複数回の異物の除去や金属の探知を行なっていきます。

③スパイス毎に最適な殺菌条件を選定

殺菌効果を求めすぎて殺菌条件を強くすれば、スパイスの命である「香り」や「色」などが失われてしまいます。反対に殺菌条件が弱すぎると、そもそもの効果が期待出来ません。スパイスの「香り」や「色」を残しつつ、最適な殺菌効果を得られる条件、まさにそこが私たちKISの殺菌技術の見せ所になります。

例えば、同じ胡椒であっても原産地によって、味わい・色合い・大きさなど様々です。長年にわたるスパイス一筋の実績・ノウハウから、スパイス毎に「香り」と「色」の特徴を把握し、それぞれの特徴が損なわれないよう、「温度」「圧力」「時間」を組み合わせ、何百通りもの中から最適な組み合わせでの殺菌を行ないます。

このようにして「原体殺菌」した後に粉砕などの加工を行なうことで、スパイスの命である「香り」や「色」がなるべく損なわれないようにしています。複数のスパイスをブレンドする場合にも、まずそれぞれのスパイスを殺菌した後にブレンドするなど、手間を惜しまずに向き合ってまいりました。

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