クローブは、インドネシアが原産地とされていて、今ではインドネシアだけでなく、スリランカ、マダガスカルなどで栽培されています。日本では、その形状が「釘」のような形であることから「丁子」とも呼ばれています。
甘く濃厚な香りと痺れる様な刺激的な風味があり、シチュー、スープ、ピクルスといった料理をはじめ、飲み物や菓子にもぴったりです。料理で使われるようになったのは、実は中世以降のヨーロッパとも言われています。
インドネシアでは、収穫の大部分は現地のタバコの原料に使われています。古代中国では口臭を消すために使われたり、ローマ帝国ではお香と香水の原料にも使われていたそうです。クローブは、現在もアロマテラピーに活用されたり、芳香剤のように使われたりしています。
ヨーロッパではクリスマスの風物詩として「フルーツポマンダー」があります。これは主にオレンジなどにクローブを刺して、全体にシナモンパウダーを振りかけて乾燥させたものです。香りの魔除けとしての意味合いがありました。